陶磁器を美術品として高値で売るには?買取のコツをご紹介!

公開日:2023/12/15  

ceramics

陶磁器は、日本の骨董品市場において高い人気を誇る美術品のひとつ。しかし、どんな陶磁器でも高く売れるわけではなく、高値で売るには知識とコツが必要です。作家や状態に注目し、適切な売却先を選ばなければ高く売れないでしょう。この記事では、陶磁器を高価格で売却する方法について紹介します。

そもそも陶磁器とは

陶磁器は、陶芸品や焼き物とも呼ばれ、粘土を巧みに成形し、高温で焼き上げた工芸品です。陶磁器は、陶器と磁器の総称であり、その大きな違いは材料にあります。

磁器は、長石30%、珪石40%、粘土30%で構成され、陶器は長石10%、珪石40%、粘土50%からできています。磁器は陶器よりもガラス質を多く含み、水を吸いにくい性質があるのです。一方で陶器は、少しだけ水を吸う性質があり、素地には穴が多く、ガラスの含有量が低いため、光を通さない点が特徴的です。

磁器は半分以上がガラス質でできているため、光を透過し、叩くと響く澄んだ音がするのに対し、陶器は鈍い音が鳴ります。この素材の違いが、陶磁器の特性や使い勝手に影響を与えているのです。

陶器は、比較的厚みがあり、表面にある穴のおかげで、器の中にお湯を入れても手でもつことが可能です。一方で磁器は薄く、熱が早く伝わるため、手でもつのが難しくなっています。日本の伝統的な食器に取っ手がないのは、もともと陶器の国であるためです。一方、ヨーロッパは磁器が一般的であり、取手が必要でした。

陶磁器の魅力と買取相場

陶磁器の魅力は、その制作方法にあります。陶磁器は手で成形される手作業のため、大量生産は難しいです。これが、ひとつひとつの陶磁器に微妙な質感と個性をもたらし、見る者を魅了します。

また、美しい絵付けや装飾も陶磁器の魅力の一部です。陶磁器の魅力の一部である技法と、買取相場を紹介しましょう。

鉄絵

酸化鉄を含んだ絵具で描かれ、焼くことで鉄分の色が変わります。神谷紀雄や田村耕一が有名です。

青白磁

白石が原料の磁器土で作られ、焼くことで青味の出る鉄分が加えられます。塚本快示などが名手です。

象嵌

金工や木工芸で使われる技法で、異なる色の粘土を器の表面にはめ込んで模様を描きます。中川衛と秋山逸生が名を馳せています。

染付

白色の器に模様を描き、焼き上げる技法です。近藤悠三が作品を手がけました。

色絵

透明な釉薬をかけて焼き、絵具で模様を描きます。焼く前後で色が変わるのが特徴で、富本憲吉や加藤土師萌、藤本能道、十三代今泉今右衛門が名匠です。

練上げ

粘土を積み重ねたり、貼り合わせたりして作る技法で、組み合わせ方によって模様のバリエーションを生み出します。松井康成などが技をもっています。

買取相場

滋賀県甲賀市周辺で作られ、茶褐色と黒褐色が特徴的な信楽焼は、買取価格は2万円〜15万円程度です。中でも、北大路魯山人の作品は10万円以上になることもめずらしくありません。

備前焼は、岡山県備前市周辺で生産される焼き物で、買取価格は2万円〜10万円程度です。金重陶陽が手がけた湯呑は約10万円での買取も期待できます。

伊万里焼は佐賀県で生産される磁器で、装飾が美しい特徴があります。買取価格は2万円〜65万円程度です。古伊万里は非常に希少価値が高く、高額での取引が期待できます。中でも、著名な作家の作品は驚くほど高額になることもめずらしくありません。

たとえば、河井寛次郎や酒井田柿右衛門の作品は200万円前後になることもあります。また、酒井田柿右衛門、金重陶陽、近藤悠三、濱田庄司などは100万円前後、荒川豊蔵や河井寛次郎の茶碗は、なんと500万円前後も期待できるほどです。

陶磁器の高値買取に成功するコツ

陶磁器を高値で売却するためには、以下のポイントに注目しましょう。まずは、有名産地の価値を理解することです。

有田焼・瀬戸焼・美濃焼など、日本の三大陶磁器は伝統工芸品として高い価値があります。コレクションや贈りものとしても人気です。中でも、著名な作家の作品に価値があります。人間国宝や文化勲章受章者の作品は、高い評価を受ける傾向があり、作者のサインや花押が入っている作品は、作家ものとして価値がさらに高まることを覚えておきましょう。

さらに、適切な売却先を選ぶことも重要で、骨董品専門の買取業者を利用するのをおすすめします。査定士の専門知識があるため、正確な価値を見極めてくれるのです。

状態にも気をつけましょう。陶磁器は、直射日光に当たると変色や退色の恐れがあり、土でできているため、湿気が多い場所に保管するとカビが発生する可能性があります。状態が悪いと高額買取は期待できないので、しっかり乾燥させて保管しましょう。

また、保証書や鑑定書は大切に保管しておくべきです。陶芸品には、鑑定書などが付属する場合があります。これらの付属品が揃っていると再販価値が高まり、高額買取も期待できます。

勘違いしやすい注意すべき点として挙げられるのは、自己修復をしないことです。陶芸品に割れや欠けがある場合、自己修理は避けましょう。専門知識もなく自己修理したケースでは、多くの場合、うまく修復できません。

さらに価値が下がる可能性があるため、状態が悪くてもそのまま買取に出すほうが賢明です。これらのポイントを押さえて、陶磁器の高値買取を目指しましょう。

まとめ

陶磁器を高値で売るためには、正しい知識が不可欠です。有名産地や作家の作品の高い価値をしっかりと理解するとともに、適切な売却先を選ぶことも重要です。

また、保管状態や付属品の有無も買取価格に影響します。もっとも重要なのは、自己修復を避けて状態を保つことです。高値での買取は、適切な知識と準備があれば充分に可能でしょう。これらのポイントを押さえて、陶磁器の高額査定を目指してください。

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