課税対象となる基準とは?絵画の売却でかかる税金と譲渡所得について

公開日:2023/07/15   最終更新日:2023/05/22


絵画の売却には税金がかかることはご存知でしょうか。絵画は投資などの目的で購入される場合もあります。しかし、税金のことを知らずに売却や投資をすると後になってから税金を払うことになります。売却にかかる税金や課税対象となる基準を知ることが重要です。ここでは課税対象となる基準や売却にかかる税金、譲渡所得についてご説明します。

課税対象となる基準は30万円?売却にかかる税金とは

課税対象とは、絵画や美術品等の売却で1個もしくは1組の金額が30万円を超えた場合は課税になります。30万円以下の場合、生活動産とみなされ非課税です。絵画はいろいろな絵具を使い、油彩、水彩、版画などの描き方や描かれた時代にも関係なく、課税対象となるものは30万円以上という基準は変わりません。あくまでも30万円以上が課税対象の基準となるため、注意しておきましょう。また、数点がセットになって一つの作品となっている絵画についてはセットの総額で判断されます。

買取に出す前に知りたい譲渡所得について

絵画の売却時にかけられる税金のことを譲渡所得といいます。譲渡所得とは、絵画などを売却した時の儲けのことを指します。税金がかかる部分は儲けがあったところだけです。譲渡所得は絵画や骨とう品、美術品だけではなく12月31日までの資産売却全部にかかってきます。

譲渡所得の計算式

実際に譲渡所得の計算をしてみましょう。

譲渡所得=譲渡価格-(取得費+譲渡費用)-50万円

この場合の取得費とは手数料や設備費のことです。また、譲渡費用とは買取依頼の出張代や振込手数料などが含まれます。最後に50万円引いていますが、譲渡所得における特別控除額です。

例として100万円の買取価格、取得費が10万円、譲渡費用が10万円の場合、計算式に当てはめると、譲渡所得=100万円-(10万円+10万円)-50万円となり、譲渡所得は30万円です。

しかし、譲渡所得が0円になる場合もあります。絵画の買取価格が50万円、取得費5万円、譲渡費用5万円で計算式に当てはめると、譲渡所得=50万円-(5万円+5万円)-50万円となり譲渡所得は0円になります。0円以下の場合は譲渡所得がないわけですから、支払う税金はありません。

取得費がわからない場合の計算式

自分で購入した絵画や美術品だと取得した金額がわかりますが、親から譲り受けたりすると領収書もないため取得費が不明という場合があります。取得費がわからない場合は譲渡金額の5%がみなしの取得費です。

絵画の買取価格が80万円、取得費不明、譲渡費用10万円では譲渡所得=80万円-(4万円+10万円)-50万円となり、譲渡所得は16万円です。

売却価格が低い場合は税金の負担も低いですが、1000万円で絵画が売れたとすれば5%が取得費となるので、50万円が取得費になります。譲渡費用を10万円にして計算すると940万円が譲渡所得になるため、税金の負担も大きくなってしまうでしょう。絵画や美術品は購入がわかる資料を捨てずに保管するよう心がけましょう。

短期譲渡所得と長期譲渡所得

絵画や美術品など保有していた期間によって譲渡所得が安くなる可能性があります。保有年数が5年未満は短期譲渡所得、5年以上だと長期譲渡所得になり課税対象も価格の2分の1です。絵画を投資目的や高額で販売したいとお考えの方は5年以上保有してから売却すると良いでしょう。

譲渡所得の申告の2つのポイント

譲渡所得は確定申告の基本を覚えておくとスムーズに申告できます。ポイントが2つありますのでご紹介します。

住民税と国民健康保険税

譲渡所得の金額については、所得に応じて金額が変わる税金です。金額に変動がある税金は2つあります。

1つめは住民税、2つめは国民健康保険税です。30万円を超えた絵画を売却して利益を得た場合はこの住民税と国保税に影響を及ぼしますので、覚えておいてください。

2つの税金は前年度の所得によって金額が変動するため、売却したことを忘れてしまうと税金の金額に驚く可能性もあります。税金について慌てないためにも絵画の売却は計画的によく考えて行うようにしましょう

売却時の所得税

売却時の所得税の税率は変動制となっています。変動制のため5%から45%の税率になります。195万円以下であれば5%、400万円を超えると45%の税率です。

まとめ

ここまで、さまざまな数字がでてきましたが、絵画の売却で課税対象になる基準は30万円を超える場合です。課税対象となった場合、所得税の税率についても知っておくべきでしょう。30万円を超えないと絵画でも生活動産とみなされ非課税になります。絵画を売却するときにかけられる税金のことを譲渡所得といいます。譲渡所得は買取価格で変わってきますが、取得費がわからないと税金の負担が多くなる場合があるでしょう。

絵画の保有期間が5年未満で短期譲渡所得、5年以上で長期譲渡所得になります。絵画を高額で売りたい方は5年以上の保有期間のあと売却を検討するのも良いでしょう。ここまで、絵画の売却にかかる税金についてご紹介しました。課税対象となる基準がありますので、ぜひ参考にしてください。

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