買取価格を左右する?絵画の適切な保存・保管方法とは

公開日:2023/09/15  


絵画を買取する場合、「作者名」が重要な点となりますが、そのほかにも絵画の保存状態が買取の価格を左右されると言われます。絵画は材質や絵の具などのいろいろな要素でどうしても傷みやすくなってしまうのです。状態が良ければ高い値段がつき買取価格も高くなります。絵画を売りたいと考えているならば保存、保管方法を知る必要があります。

絵画は温度・湿度の管理が重要

絵画を展示している美術館に足を運んだことはありませんか。展示しているフロアは涼しく、絵画を楽しく鑑賞するには快適な空間となっています。鑑賞してもらうためだけではなく絵画にとっても適した温度設定になっているためです。

絵画にとって適切な保存温度・湿度とは

適切な保存温度は、18度から20度、湿度が50パーセントから60パーセントとされています。高温多湿の環境である日本の気候では、良い状態で絵画を保存するために温度と湿度には気を使わなくてはなりません。また、保管場所も大切です。風通しのよい湿度がこもらない場所を選択してください。

絵画を飾る場所とは

絵画は本来、展示して常に鑑賞されるものです。保管と聞いただけで、倉庫などのイメージになりますが実際は違います。絵画を展示する場所にも温度や湿度などに注意しないと保存状態に影響が及びます。日光があたる窓際や、エアコンの風が常に当たるような位置の展示はされるようにしましょう。

カビを避ける

絵画にとって、温度・湿度は注意しなければならない要因です。しかし、一番気にしなくてはいけないのが、カビです。絵画にとって評価を下げる原因となります。一度カビが生えてしまうと取り除くことは不可能に近く難しいことです。

展示しないで倉庫などにしまったままだと、温度や湿度に気をつけていてもカビが生えてくる可能性があります。最低でも1年に1回は陰干しにして風通しをよくし、カビが生えないようにしましょう。また、絵画にカビがないか確認して管理することも重要です。

紫外線は絵画の敵!

直射日光が当たらないような場所へ絵画を保存しましょう。展示場所もそうですが、倉庫なども窓際に保管するのは避けたいところです。直射日光には紫外線が含まれています。人間でも日焼けするように紫外線には元の色を変色させてしまう力があります。

絵具・紙の変質

紫外線には絵画を変質させてしまう強い力があります。直射日光にさらされてしまった絵画は絵具・紙が変質してしまい、元の色彩が失われてしまいます。変質は徐々に進んでいくため、保管していても気付かないうちに絵画の価値が下がってしまうということも少なくありません。展示も保管も直射日光を避け、紫外線に注意することで買取価格が下がらなくなります。

絵画を守る方法

買取価格を下げないためにも絵画を直射日光から守らなければなりません。しかし、展示する場所には窓もあり、時間によって日が当たってしまうという場合もあるでしょう。どうしても避けられないときには紫外線カット効果があるガラスを使った額縁を使用することも絵画を守る方法と言えるでしょう。また、保管場所の窓にも紫外線をカットできるシートを貼るなど工夫をすることで絵画を守ることが可能です。

定期的にお手入れをしよう

絵画は保管し続けたままだと保存状態がどうなっているのかわかりません。変質したり、カビの原因を作ったりする可能性もあります。最低でも1年に1回の陰干しが必要です。ほこりを払うことも忘れずに行いましょう。

絵画はほこりが溜まりやすく、保管場所によっては1年に1回だけではなく定期的なお手入れが必要になります。また、展示している絵画にもほこりはつきますますので、こちらも確認するようにしましょう。

ほこりを払う道具

絵画はほこりを払う道具にも気を使いましょう。ほこりを払っても傷をつけてしまっては買取価格が下がります。専用の道具はありませんが、柔らかい絵筆や羽叩きなどで軽く払うようにしましょう。綺麗にしようと無理にほこりを払うことはありません。傷をつけずに軽く払うことを心がけてください。

カビのチェック

ほこりを払う際にはカビが生えていないかチェックしましょう。陰干しのときもそうですが、定期的なお手入れの際にもカビのチェックは必要です。こまめに確認することで保存状態を維持することになります。絵画を高く買ってもらう、買取価格を下げないことにもつながります。

まとめ

絵画の買取価格には、保存方法や保管方法に注意が必要です。絵画は温度、湿度、紫外線などさまざまな環境に左右されます。日本は高温多湿の国となっているため温度・湿度の管理が重要です。また、風通しの良い場所での保管もおすすめです。

また、1年に1回の陰干しで絵画の状態を確認することが大切になります。注意するべきポイントは「カビを生やさない」「直射日光にあてない」という点です。こちらで解説した保存方法や保管方法で、定期的なお手入れを心がけるようにしましょう。少しのお手入れで絵画の買取価格が大きく左右されるため、ぜひ参考にしてください。

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