実は価値が分かりにくい?絵画の買取事情とは
「自分の所有する絵画はいくらの値がつくだろう?」「所有している絵画をできるだけ高値で売りたい」というのは、絵画売却を考えている人なら思うことではないでしょうか。しかし、絵画などの美術品は価格相場が分かりにくいという問題があります。そこで、査定をしてもらう必要があります。ここでは、絵画の査定などについてお伝えしましょう。
実は絵画の買取相場は分かりにくい
一般的なイメージにもあるとおりで、絵画のはっきりとした価値は分かりにくいものです。パッと見ると、子どもが描いたのではと思うような絵画であっても、天文学的な数字がつくことも少なくありません。
ピカソなどの絵を見て、その価格に驚いたことがある人は少なくないのではないでしょうか。それでは、服やカバン、貴金属類は比較的相場が分かりやすいのに、なぜ絵画は相場が分かりにくいのでしょうか。そこには主に販売元、定価、発売のタイミングの3つの要因があるといわれています。
まずひとつ目の販売元。販売メーカーなどがはっきりしている場合、それがブランドとなり、だいたいの価格相場が決まってきます。しかし、絵画の場合“有名な画家だから価格が高くなる”といったことは確かにあるけれど、画家の知名度が高くても人気のない作品であると価値が低くなることもあるのです。そのため、一概に“有名な画家の作品なら絶対に高い”とも言い切れないのです。
また、メーカーであればその商品を販売するときに定価を決めます。画家の場合、そういったことは基本的にしません。また、メーカーであればその商品の発売のタイミングははっきりしています。ただ、絵画の場合、“その絵画が描かれてすぐ売りに出されたのか”“描いた後長らく画家が所有していたのか”といったことは調べなければ分からないうえ、調べてもはっきりとは分からないことも少なくありません。
こういった多くの事情から、絵画においてはうまく相場を設定することが難しいとされているのです。さらに、絵画は欲しがる人が多いかどうかによって簡単に相場変動してしまうのも、相場確定を難しくしている要因のひとつです。
それまであまり注目されていなかった画家や作品でも、誰かが目をつけて何百万円で購入すれば、その絵画にはそれだけの価値があるということになってしまいます。一方で、いっとき非常に人気があった絵画でも、売りに出すときに落ち目になっていれば売却査定額はガクンと落ちてしまうでしょう
絵の価値を決定するものとは
絵画の価値を決定する要素として、画家(作者)、いつ描かれたか、どのようなジャンルの絵画か、複製が多く出回っていないか、そのときに人気がある絵画かといった要素が非常に重要といわれています。
イメージにもあるかもしれませんが、やはり有名な画家の作品ほど、基本的には高価な価格で取引されます。フェルメールやピカソ、モネやミレーなど、ほとんどの人が一度は聞いたことがあるような画家であれば、売却価格は高くなる傾向にあるでしょう。
「あの画家の作品なら欲しい」「あの有名な画家の作品を手元に置いておきたい」といった絵画コレクターは多くいます。一方で、名の売れていない画家であれば、0円に近い値がつくことも珍しくはありません。こちらも、ご想像のとおりです。
ただし、有名でなければすべての作品が安いかというと、一概にそういうこともできないのが絵画相場の難しいところです。画家の名前が売れていなくても“その画家の特定の作品だけ人気が高い”“そのモチーフの絵画の人気が高い”といった理由から、絵画の価値が上がっていることもあるので、一度複数の査定に出してみなければはっきりとしたことは分からないといえるでしょう。
絵画の査定方法について
現代における査定方法は主に出張での査定、お店での査定、オンラインでの査定の3種類があります。それぞれの査定会社には基本、絵画鑑定士と呼ばれる作品の真贋を判定するプロが在籍しています。そのため、査定会社に持ち込むことでより正確な査定金額を調べられるのです。
ただ、そういった査定会社はそれぞれ得意なジャンルが異なる場合があるので、ひとつの会社の査定で満足せずに複数の会社に持ち込むのがおすすめです。最近は、オンラインでの査定ではメールやラインでの相談から可能なところも多くあります。一度検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ここまで絵画査定について、“実は絵画の買取相場は分かりにくい”“絵の価値を決定するものとは”“絵画の査定方法について”といった3つの観点からご紹介しました。絵画というものは価値を決めることの難しい美術品のひとつとして有名です。
あなたも「金策のために絵画をできるだけ高値で売却したいけれど、どこに持っていけばいいのか」「自分の持っている絵画にはたしてそんな価値があるのか」と悩んでいるかもしれません。正確な査定金額を知るためにも、いくつかの査定会社に査定をお願いしてみましょう。