鑑定書がなくても大丈夫?絵画の価値を調べるポイントと正確に把握するコツ

公開日:2026/02/15  

絵画の価値を調べるポイント

絵画を相続や遺品整理などで譲り受けたものの「鑑定書がない」「本物かどうかわからない」というケースは意外と多くあります。しかし、必ずしも鑑定書がなければ価値がわからないというわけではありません。この記事では、鑑定書がない絵画の価値を調べるポイントや注意点、信頼できる調べ方を詳しく解説します。

鑑定書がなくても絵画の価値を判断できる理由

絵画の価値は、鑑定書の有無だけで決まるわけではありません。美術市場では、作者・技法・保存状態・来歴など複数の要素が総合的に評価されます。そのため、鑑定書がなくても、専門家による査定や客観的なデータをもとに価値を把握できます。

作者・サインの有無を確認する

最初に確認したいのは、絵画にサインや落款(らっかん)が入っているかどうかです。署名がある場合、作者の特定がしやすくなります。

ただし、偽サインも少なくないため、字体や筆の特徴を専門家が確認することが重要です。また、印章がある場合は、朱肉の種類や押し方などから本物かどうかを判断する手がかりになります。

作品のモチーフ・画風をチェックする

画風やモチーフも、作者を推測する手がかりのひとつです。たとえば日本画なら筆遣いの流れや彩色技法、洋画なら構図や色彩のトーンなどに特徴が現れます。

類似する作品をインターネットで検索し、画集や過去のオークション情報と照らし合わせると、作家の傾向を掴むことができます。

保存状態が価値を左右する

絵画の価値は、作品の保存状態によって大きく変わります。カビ・しみ・変色・額縁の損傷などは査定額を下げる原因になります。

湿度や光の影響で劣化している場合も多いため、触れずに状態を確認し、必要に応じて修復の専門家に相談しましょう。

絵画の価値を正確に調べるための方法

鑑定書がない場合、複数の情報源をもとに価値を総合的に判断することが大切です。ここでは、具体的な調べ方を紹介します。

オークション記録や美術市場データを確認する

絵画の価格を知るうえで参考になるのが、過去のオークション結果や販売実績です。サザビーズ、クリスティーズ、毎日オークションなどのサイトでは、作家別の落札価格が公開されています。

同一または類似作家の作品がいくらで取引されたかを調べると、おおよその市場価値を把握できます。

美術館・画廊・専門家に相談する

信頼性の高い方法は、専門家による査定を受けることです。美術商や画廊、買取専門店では、作家の経歴や市場動向を踏まえた査定を行っています。

また、美術館に相談すれば、学芸員が作品の真贋や来歴についてアドバイスしてくれる場合もあります。鑑定書がなくても、プロの目によって正確な評価が得られることがあります。

インターネット査定を活用する

最近では、写真を送るだけで査定してもらえるオンラインサービスも増えています。スマートフォンで作品の全体像、サイン部分、裏面、額縁などを撮影し、送信すれば仮査定が可能です。

ただし、業者によっては査定精度に差があるため、実店舗をもつ信頼できる会社を選ぶことが大切です。

鑑定機関や遺族が発行する鑑定書を依頼する

著名な作家の場合、遺族や所属団体が鑑定を担当しているケースがあります。たとえば横山大観、藤田嗣治などは、指定の鑑定委員会が公式に真贋を判断しています。

依頼には費用がかかりますが、正式な鑑定書を取得できれば、今後の売却や保険申請の際に大きな価値をもちます。

鑑定書なしでの査定時に注意すべきポイント

鑑定書がないまま買取や査定を依頼する際は、トラブルを避けるための注意が必要です。

相見積もりで価格差を確認する

1社だけの査定では、提示額が適正かどうか判断できません。少なくとも2~3社に査定を依頼し、価格の根拠や評価理由を比較しましょう。

業者によっては、作家の知名度や市場へのアクセス力に差があるため、同じ作品でも数万円から数十万円の開きが出ることもあります。

悪質な業者に注意する

「鑑定書がないから価値がない」と不当に安く買い取ろうとする業者も存在します。信頼できる業者を選ぶためには、古物商許可をもっているか、実店舗があるか、実績や口コミが公開されているかを確認しましょう。

また、その場で即決を迫る業者には注意が必要です。

保存環境を整えておく

査定前に無理に掃除や修復を行うと、かえって作品を傷つける恐れがあります。ホコリを軽く払う程度にとどめ、直射日光や湿気を避けた場所で保管しましょう。

とくに和紙や絹本の掛け軸、日本画は湿度に敏感です。

高額査定を狙うためのコツ

せっかく査定を受けるなら、少しでも高く評価されたいところです。鑑定書がなくても、工夫次第で査定額を引き上げることができます。

作品の来歴を整理しておく

購入時の領収書、展覧会の図録、作家のサイン入り資料などがあれば、作品の信頼性を高める材料になります。どこで、誰から購入したのかを明確にしておくと、鑑定時にプラス評価されることがあります。

セット品や額縁もまとめて査定に出す

額縁や箱、説明書きなどの付属品も、査定時に重要な要素となります。とくに作家が指定した額装やサイン入りの箱は、作品の真正性を証明する証拠になり、価値を高めることがあります。

売却タイミングを見極める

作家が展覧会を開催したり、没後に評価が高まったりするタイミングでは、作品の需要が上がることがあります。市場動向を把握し、需要が高まっている時期を狙って売却するのが賢明です。

まとめ

絵画の価値は、鑑定書がなくても正確に調べることができます。サインや画風、保存状態、来歴などの情報を整理し、信頼できる専門家に査定を依頼するのが大切です。また、相見積もりを取ることで適正価格を把握し、悪質業者を避けられます。鑑定書がない絵画でも、正しい手順を踏めば高額査定につながる可能性があります。焦らず丁寧に準備を進め、自分の絵画の本当の価値を見極めましょう。

おすすめ関連記事

検索

【NEW】新着情報

京都で骨董品や美術品の買取を検討するときに、どの業者に相談するか迷ってしまう方もいるでしょう。品物の価値は保存状態や来歴、鑑定体制によって評価が分かれるため、信頼できる業者を選ぶことが大切で

続きを読む

絵画をできるだけ高額で買取してほしい場合は、信頼できる業者に依頼する必要があります。お客様が安心できる体制の構築はもちろん、鑑定を担当してくれる人のスキルも重要になるでしょう。そこで今回は神

続きを読む

絵画を相続や遺品整理などで譲り受けたものの「鑑定書がない」「本物かどうかわからない」というケースは意外と多くあります。しかし、必ずしも鑑定書がなければ価値がわからないというわけではありません

続きを読む